個人的要点まとめ
- 情報をコントロールしているのは話し手ではなく聞き手
- 深掘りするような質問をすれば話し手は詳細を話し、否定的な相槌を打つなりすればそこで話は終わる
- ほとんどの人は聞くより話すほうが好き
- 話すのが嫌いな人はいない
- 「嫌い」と言っている人は、大人数の前で話すのが苦手なだけ。そういう人も気の知れた人とならたくさん話す
- 聞くより話すほうが心理的に楽
- 聞き手は相手の気持ちを理解する必要がある
- 理解するだけで共感する必要はない(例:相手がジャムパンの話をしているとき、自分がジャムパンが好きかどうかは関係ない)
- 話を聞くときは自分の感情を持ち込まない
- 聞き上手は相槌以外話さない
自分の話に耳を傾けてくれる人の言うことは、人はよく聞く
聞いた話が自分のコンプレックスに引っ掛かると、いつまでも引きずってしまう
- 自分の考えや体験は自分にしか当てはまらない
- 自分の経験談を話すことで、相手の経験値が増えるかもしれないが、その人の行動を変容させるまでの効果はない
- 対等な立場で聞く
- 一般論を持ち出さない(その人の考えに共感すること)
感想
僕は話を聞くのは得意なほうで、自分の知らない世界の話を聞けるのが一つ理由としてありますが、それより「話し手の現在の行動、考え方、言動はどういうプロセスを経た結果身に付いたのか」に興味があります。
全く意見が合わない人がいても、それまでの経緯を知ることで許容できるようになり、お互い納得できる着地点を見つけるにはどうすべきかという建設的な議論が出来た、という経験が何度もあります。
この本はプロのカウンセラーが「聞く」ことについて、どんなことを意識しているかが分かります。話す技術も大切ですが、話す時間と同じくらい聞く時間も発生しているはずなので、日ごろ意識したいなーと思いました。