それでは毛玉諸君、これにて失敬

日々の精進を備忘録的に綴ります。

化学メーカー勤務からデータ分析企業(データサイエンティスト)に転職しました!!!!

目次

  1. 概要
  2. 筆者のスペック
  3. 勉強を始めたきっかけ
  4. 活動の流れ
  5. 転職動機、転職活動
  6. 良かった点、反省点
  7. 今後について
  8. 参考になったもの


※ポエムが多めになっていますのでご注意ください。
※転職エントリの中でも最弱の部類です。参考になる部分は少ないかもしれません。
※「こいつよりは努力してるわ」と思って自信をつけていただければ幸いです。

1. 概要

・知り合いに誘われてデータサイエンスの学習を開始
・勉強したことを仕事で活かしたい!→出来ませんでした
・じゃあ転職すっか→2か月で内定もらった!

2. 筆者のスペック

・地方駅弁大の院卒(Eランク)
・専門は高分子化学
・プログラミング歴は9か月
・数学は高校レベル

3. 勉強を始めたきっかけ

現職は発泡樹脂の製造メーカーで研究職をしています。

元々、大学では高分子合成の研究を行ってきたので、プラスチックの製造メーカーに勤めたいと思っていました。そんな中、現職の会社説明会に行ったときに、分子レベルだけでなく発泡するだけで機能性が付与できるという発泡技術に大変興味を持ち、就職するに至りました。
発泡樹脂のイメージはカップラーメンの容器、スポンジなどです。

配属は研究所となり、仕事は残業も少なく給料も程々で労働環境は悪くなかったと思います。

ただ、会社を支える技術の根幹が「経験」しかなく、ベテランの判断のみで方向性を決める研究体制だったため、モチベーションは最低レベルしかありませんでした。

研究所という肩書きはいいものの、役職のない若手の実務は町工場レベルの設備で毎日ねじを締める、樹脂が入った袋を運んで機械に入れ、2時間くらい待つなどフィジカルを大いに発揮するようなものがほとんどでした。
技術を学ぼうにも展示会や講習会には行けず(無駄と言われる)、論文を読むと「役に立たない」と批判される、八方塞がりの状況で正直困っていました。
会社自体は程々の大きさで安定っちゃ安定しており、年収も世間一般よりは多い水準で貰えるようでしたが、20年後の自分の姿が「専門性皆無のマネジメント職」しか思い浮かばず、また今の業務を20年続けることに寒気を覚えるようになりました。

ただ転職できるようなスキル、知識も不足していたため、無感情で与えられた業務をこなす「人形」のような日々を送っていました。

そんな折にを知り合いの方から「データサイエンティストになろう」とお誘いを受けます。
大学の授業で少しだけ触れたプログラミングがとても楽しかった記憶があり、そしてデータ分析ならITスキル皆無の私でも出来るかもと思い始めることにしました。
今となってはこれが自分の中では大きな起点であったと思います。

4. 活動の流れ

1~2か月目

Datacampに登録し、Pythonの基本的な使い方やNumpy、Pandasについて学びました。Datacampは英語の教材なので、Python自体分からないのに英語も読めないのでストレスがマッハでした。
この頃家のPCにもPython環境を導入しようとしてましたが、うまくいかなくて発狂しかけた思い出があります。
リタイアしてもよかったのですが、Datacampに1年分の料金を払っていたので、「もったいないから」と続けました。
始めに投資をすることは物事を始める上で重要なのかも知れません。

3~4か月目

Datacampでデータサイエンティストコースを受講、データ可視化や前処理の方法を学びました。
その他に競プロが流行り始めたころだったので自分もAtcoderに登録し取り組み始めました。
気軽に参加でき、問題を解いた時の快感が半端じゃないのですぐに夢中になりました。
数学の素養があまりないのでレートの上がりはとても遅かった(現在Atcoder茶)ですが、ここでPythonの基本文法のほとんどを学んだと思います。
競プロはIT知識がほとんど必要ないネトゲのようなもので、プログラミング言語を学ぶにはとても良い気がします。

5~7か月

競プロやDatacampをやっていく中で、数学の知識が全然足りず理解できない部分が多くなってきました。
そこで復習を兼ねて数検準1級の勉強を始めることにしました。
テスト範囲の教科書や過去問を解きつつ、プログラミングを誘ってくれた人(数つよ)からの指導も受けながら学習を進めました。
学生時代、座学やら自習といった勉強の類を全く経験してこなかったので、死ぬほどの苦痛を味わいましたが、習慣化していくにつれて苦しさが減り、むしろ解けない問題が解けるようになることに快感を覚えるようになりました。
残念ながら数検準1級は2次不合格でしたが、この勢いで勉強を続けようと思い統計2級の勉強を始め、こちらは1か月で合格することができました!やったね!

また、データサイエンスも本格的に取り組もうと思い、signateの練習問題に挑戦しました。
上位スコアまでは到達しませんでしたが、自らデータに向き合って作業することがとても楽しかったのを覚えています。
他人のコードを読む、本を読むではなく、自分でコードを書くことが一番身になることを実感しました。

8~9か月

ぼんやりと転職が視野に入ってきたため、活動を開始しました。
求人を調べつつ、どういう仕事があって必要なスキルが云々、業務としてのデータ分析を視野に勉強を進めました。
具体的にはDatacampにてSQLのコースを受講、機械学習に関する本を数冊読み、コードを写経など。
また転職活動を進める中で、自分の実現したいことが明確になるのが分かりました。
東大の松尾研究室が主催しているオンライン講座(GCI)の受講も始めました。コンペの課題もあり、slackで議論しながら高スコアを狙うのはものすごい面白さがありました。

5. 転職動機、転職活動

転職したい一番の理由は「業務で統計やプログラミングを活用したい」でした。
日々勉強してスキルが身についていく実感はありましたが、業務では活用する機会がほとんどなかったため、スキルが活用できないことに激しくストレスを感じました。
一度報告会で、試作結果を重回帰分析にかけて目的物性に影響する主要因の特定を行った結果を報告したのですが、直属の上司から「信用ならん」と言われたのみでした。

「この会社ではスキルを活かせないなぁ~。それならば別のフィールドで活かしてやる!」
この件をキッカケに本格的に転職活動を始めました。

データ分析なら化学、製造業のドメイン知識も活かせると思い、データサイエンティストを未経験で募集している企業を片っ端から探しました。
受託系の分析企業の方がスキル向上に期待でき、自分の希望とマッチしそうだったのでその周辺で選考を進め、無事に第一希望の受託系のデータ分析を行う企業から内定を頂きました(ポテンシャル採用)。
活動期間は1か月くらい、面接はSkype1件、直は3件でした。
スキル、実績ともに全く不足しているので苦戦を予想してましたが、早めに決まってホッとしています。

転職にあたり心配だったのが「年収の低下」です。
当然未経験だので甘受しなくてはいけませんが、奨学金の返済の負担が大きいため現在の安定した収入を手放すことにとても恐れを感じていました。
その点はパートナーの理解と後押しもあり、なんとか転職の決心をすることが出来ました。
結果年収はそれほど低下しなかったのでホッとしています。
最悪ヒモになる覚悟(最高の間違い?)もしていましたが、後押しして応援してくれたパートナーには感謝しきれません。

6. 良かった点、反省点

現職で統計を用いたデータ処理の導入を提案→却下された経験が自分にとって大きな糧になった気がします。
「データ分析というスキルを引っ提げて製造、化学分野の発展に貢献したい」という強い思いをうまく面接で話せたのが良かったと思います。
スキルに関して、人事の方から統計2級は「最低限必要」と言われました。取っておいてよかったです。
他のスキルは正直全く足りてない…ポテンシャル採用なので学習したスキルがどう評価されたのかは不明です。
内定を頂いた企業様からは「人物的には好印象」というフィードバックしか頂きませんでした。笑
大丈夫かな笑

あと、未経験からデータサイエンティストになった方の記事は結構ネットに上がっていますが、皆さん物凄くスキルが高いです。
正直私なんか皆さんの爪の垢にも及ばないレベルですが、それでもデータ分析という職を得ることが出来ました。
何事も挑戦してみるものだなと思います。

スキルについては全く不足しているので、もう少し努力すればよかったかなぁと。
特に、kaggleでメダルを獲得しているなど目に見える形で実績が欲しかったですし、面接の際にも言われました。
「これだけ勉強しました!」「たくさん本読みました!」は対外的な評価にはなり難いと思います。
また、独学だとモチベーションの維持が難しく、得られる情報も限られているので、Twitterを活用したり勉強会に参加したりなど、外部の方々と接触する機会を多くとればよかったなぁと反省しています。

7. 今後について

転職先は決まったものの、依然よわよわなので引き続き精進していきたいです。
分析スキルはもちろんですが、数学、統計の苦手意識が強いので、コツコツ学習したいです。
kaggleも本格的に取り組み、何かしらメダルが欲しいなぁと思う今日この頃。
個人的には音楽生成に興味があるので、クサいメロディを生成し続けるメロスピbotなるものも作りたいなぁと思っています。

8. 参考になったもの

・営業マンが1年でSEになって機械学習エンジニアに転職する話
https://kaeru-nantoka.hatenablog.com/entry/2019/02/11/185007

・文系SEが未経験からデータサイエンティストに転職するまで
https://umi-log.com/job-change/#toc20